「農民」記事データベース20210531-1458-16

旬の味


 大阪から北海道に来て36年。はじめは慣れない農家の生活、車の免許もなく、買い物にも行けず、毎日千切りキャベツしか思い浮かばず、難儀なことでした▼家の外へ出ると、防風林に囲まれていて家の明かりが見えずに真っ暗。私には星の輝きよりネオンの光の方がいいとよく涙したものです▼そんなとき、「愛する人がいて、世の中をよくしたいと願う人がいればどこでもやっていけるよ」と、夫の転勤で熊本へ行った友が背中を押してくれました。千歳でも友達ができ、農民組合でも女性部の仲間ができました。女性ってたくましくって素敵だな、と本当に思いました▼私も元気に働いていましたが、がんが発覚。がんは私のやる気も奪ってしまい、朝、目が覚めると、また一日が始まるのか、と憂鬱(ゆううつ)になり、困ったものです▼しかし、負けてはいられない、と病気と向き合っている日々です。人生いろいろ! これからもいろいろあるでしょうが、笑顔でいきたいと思います。よっしゃ、がんばったるで〜!

(桃)

(新聞「農民」2021.5.31付)
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2021年5月

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