「農民」記事データベース20210517-1456-10

旬の味


 みかんの花が満開になり、朝、窓を開けると少し冷たい空気とともににおってくる。朝夕の寒暖差に体が追いついていかない日々である。朝から晩までニュースは新型コロナ。ちょっと買い物に出るのにも人と話すのにも気をつかう▼先日、幼い頃から兄弟のように仲良くしている他県の友人からの電話で奥さんが亡くなった…と。つい1カ月前に「元気にしとってや、私ら帰るところがなくなるから」とにこやかな顔で帰っていったのにコロナに感染したのだという。どんなにか気落ちしていることだろうともどかしい▼自然は確実に進み、春の草花が夏へと変わりつつある。夏野菜の植え付けも始まり、新1年生になったひ孫が学校から帰るなり、「アサガオの種まきをした」と張り切っての報告に目を細める▼沖縄では梅雨入りしたとのニュース。農業とは雨とは切り離せないが雑草とのたたかいでもある。若者が楽しく生きがいをもって続けられる農業にならなければ日本の農業はなくなってしまう、と危機感をもつ。

(孝)

(新聞「農民」2021.5.17付)
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2021年5月

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