「農民」記事データベース20210405-1451-08

農家が得する
税金コーナー
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今年は固定資産の評価替え

 今年は3年に1度の固定資産の評価替えの年です。近隣の評価額との比較ができる固定資産税台帳の縦覧も4月1日から可能です(4月20日または最初の納税期限の遅い方まで)。評価替えに対する取り組みのポイントを紹介します。

 取り組みに際しての心構え

 固定資産税は所得税の「申告課税」方式とは違い、「賦課課税」方式です。納税者が自ら所得と税額を計算し申告する「申告課税」では税務署が事後調査で税額の誤りを正しますが、固定資産税の場合は納税者が税額の誤り(評価額の誤り)を正す立場にあります。

 市町村内の全ての土地と建物を、少人数の職員で評価するので、誤りが少なからずあることが明らかになっています。まずは自分の固定資産の評価額をチェックしましょう。

 固定資産税は国保税の資産割や相続・贈与税の評価と課税にも影響が及びます。農業経営が厳しい中、この取り組みは一層重要になっています。

 取り組みのチェックポイント

 土地や家屋の全てについて、一筆ごと一家屋に評価額の1平方メートル当たりの単価を計算し、分析しましょう。また、近隣と比較して、「なぜこの評価額になるのか」を調べましょう。

 評価額に不服がある場合、納税通知書を受け取ってから3カ月以内に審査請求をした上で、「審査申立人は、市町村長に対し、その主張に理由があることを明らかにするために必要な事項を照会することができる」という照会権を活用し、評価額に関わるすべての資料を請求して、実際にその資料の数値などが正しいか、メジャーなどをもって実地検証してみましょう。主な留意事項は次の通りです。

 (1)その土地の評価額と、その土地の標準地の評価額の比較(幅員、標準地からの距離、環境条件など)をする。

 (2)画地計算法(奥行、間口、崖地、不整形地などの補正が現状に即して適用されているか)を確認する。

 (3)市街化区域農地については、造成費算定の際の盛り土などの高さが、現状通りになっているか。

 (4)生産緑地、市街化調整区域、農用地区における農業用施設用地の評価が、農地並みの評価額+造成費になっているか。また、造成費算定は実際に支払った造成費になっているか。

 (5)課税されている建物が実在しているか。

(新聞「農民」2021.4.5付)
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2021年4月

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