「農民」記事データベース20210322-1449-10

旬の味


 こぶしの花が満開となり、春の訪れを告げているのに出かけられない。コロナ禍での外出自粛はストレスがたまる▼兄がフキノトウを煮て持ってきてくれた一品は薄味ではしが進む。春はうれしいはずの季節なのに忘れてはならない記憶もある。76年前の10万人が犠牲になった3・10東京大空襲と、2万人以上が犠牲になったあの3・11から10年の節目の年に思いをはせる▼香取・佐原の母親大会で早乙女勝元さんのビデオ講演で心に響いた言葉は「知っているなら伝える、知らないなら学ぶ」。3月10日が東京都平和の日だと知っている人は少なく、私も知らなかった。一面焦土と化した江東区北砂はもっとも被害が大きかった地域だ▼国連の定めるSDGsが掲げる持続可能な社会づくりには政治を変えるしかない。金もうけで起こす戦争・貧困・地球温暖化・原発問題などをどのように伝え、学ぶのかは、実際の展示物や写真が一番心に伝わる。東京大空襲・戦災資料センターに行って体験者の話も聞いてみたい。

(Y)

(新聞「農民」2021.3.22付)
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2021年3月

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