農家が得する
税金コーナー
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申告期限の延長を生かし、
税金運動への参加を広げよう
今年の3・13重税反対統一行動は、多くの地域で3月12日に取り組まれたことと思います。ひとまずお疲れ様でした。その一方で、申告期限が4月15日まで延期された条件を生かし、引き続き農民連の自主計算・自主申告運動への参加を広げましょう。
申告期限内であれば何度でも申告書の提出は可能で、最後に提出した申告書が有効ですので、粘り強く働きかけましょう。
持続化給付金を受給した方に声をかけよう
何度も強調してきましたが、持続化給付金の申告を忘れている方がいまだにいます。持続化給付金は農業所得の雑収入に計上します。
農民連で税金申告していない受給者に「持続化給付金の申告はどのようにされましたか」と声をかけ、農民連の自主計算・自主申告運動を紹介しましょう。
逆に特別定額給付金(一人10万円)を雑収入に入れている方もいますが、非課税ですので申告の必要はありません。
持続化給付金は消費税不課税
「持続化給付金をもらったがために、収入が1000万円を超えて消費税の課税事業者になってしまった」という誤解もまれにあります。
所得の計算では雑収入に計上しますが、消費税では不課税です。課税売上高には含まれませんので、持続化給付金によって課税事業者になることはありません。(ちなみに麦・大豆や飼料米などの補助金も不課税です。課税売上に含めたまま、消費税を簡易課税で申告している方がいましたが、補助金分余分に消費税を払ったことになります。還付請求しましょう)
申告済みの方に声をかけて
初めて農民連で記帳する会員さんは「これも経費になるの? 知らなかった、来てよかった」と喜んでいます。家事関連費のあん分、減価償却、専従者控除などの経費の見直しや扶養控除の付け替えなどを進めましょう。新しく税金に取り組んだ方は、受け止めも新鮮ですので、対象者を紹介してもらいましょう。
「もう申告は済ませたから、いまさら結構」という方にも、「違いがわかるから一度話を聞いてみて」くらいの気持ちで粘り強く働きかけましょう。
(新聞「農民」2021.3.22付)
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