奈良県農民連
仲間づくり大運動
奈良県農民連会長 森本吉秀
農民連の「春の仲間づくり大運動」が各地で取り組まれ、持続化給付金の申請支援による新会員の定着と、新たな会員、新聞「農民」読者の拡大が進んでいます。税金申告期限が1カ月延長された条件を生かし、さらに運動を広げましょう。50人を超える会員拡大をした奈良県農民連からのリポートです。
「農民の苦難あるところ農民連あり」
税金勉強会で50人超の会員増
昨年からの持続化給付金の申請などの取り組みで、全国では2千人を超える新しい仲間が増えましたが、奈良県連では組合員の給付金申請はある程度対応して喜ばれましたが、会員拡大での広がりをつくることができませんでした。
組合員に依拠し
こうした反省に立って年明けからの春の仲間づくり大運動では組合員に依拠して新しい仲間を増やそうと50人の目標をたてて取り組みを開始し、3月8日に目標を突破して、引き続き申告期限の延長も追い風に60人めざしてがんばっています。
勉強会200回
正月明けから県全体では6万枚を超えるチラシ折り込みなどの大量宣伝を行い、県下40カ所で約200回を超える勉強会を開催してきました。
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3月11日に開いた中和センターでの学習会(明日香村) |
今年はこれまでの相談会で出ていた「国保税や介護保険料が高くて困っている」「鳥獣害で丹精こめて作った野菜をほとんどやられて気持ちが折れる」などの悩みに加えて「80年生きてきて百姓やってきたが去年のようなウンカ被害は初めてや」「飲食店に野菜を届けていたがコロナで野菜の売り先がなくなって困っています」など、どの会場でも「コロナ」や「ウンカ」の言葉が飛び交い、「来年からは米作りをやめる」という組合員も出てきています。
大変な時だから
こうしたなかで、「昨年のように米作りをはじめとしたものづくりが大変なときだからこそ、助け合って農業を続けていこう」と新たな仲間づくりを広げてきました。
NTTを退職して昨年入会した組合員が昔の職場の同僚に「農民連に入って赤字の米作りの申告をしたら国保税が10万円以上も下がったので一緒に申告しよう」と、退職した農家の同僚に呼びかけて次々と入会者が続きました。
持続化給付金を受け取った組合員からは「農民連に入っててよかった」「本当に給付金は助かった。もうひと踏ん張り農業をがんばりたい」との声も多く聞かれ、対応している事務局の職員や税金対策部員からも「今年は特にやりがいを感じる」との感想も出ています。
今年は生駒市に2店舗目となる農民連直売所のオープンも控え、春の大運動での前進を確信に待望の千人の県連達成へ、県下の隅々に「農民の苦難あるところ農民連あり」の風を吹かせていこうと決意しています。
(新聞「農民」2021.3.22付)
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