1日1食しか食べられない
フードバンク 北海道
農民連が食材を提供
困窮の学生に無料で
コロナ禍でアルバイト収入や仕送りが減少し、生活に困っている学生や青年に、食料品や日用品などを無償で配布する学生支援のフードバンクが、北海道内各地で取り組まれています。この取り組みに、北海道農民連の各地の組合員が農産物を提供し、喜ばれています(表を参照)。
北海道農民連の組合員が無償提供した農産物
米、カボチャ、玉ネギ、ニンジン、ジャガイモ、長芋、長ネギ、白菜、ゴボウ、キュウリなど
協力してくれた生産者のみなさん、ありがとうございました!
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フードバンクを手伝った方々からは、「青年たちが『一日1食しか食べられない』とか、『オンライン授業ばかりで、クラブ活動もなく、楽しくない』と言っていて、学生の暮らしが思っていた以上にたいへんなことに驚いている」との声が寄せられています。
国の新型コロナ対策は、困っている飲食店や医療・福祉関係者への支援はあまりにも不十分な一方で、GoToキャンペーンのように、大企業が潤う対策にはばく大な税金が注ぎ込まれており、格差が拡大しています。
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会場は学生たちでいっぱい |
「退学や休学を考えている学生が増えている」「就職が決まらない」など、学生の窮状は深刻です。国は直接支援を強めるべきです。
札幌市在住で、学生の支援活動に取り組んでいる伊藤裕子さんの手記を紹介します。
農民連がそばにいてくれて、ありがたい
〈手記〉
伊藤裕子さん
=札幌市在住
「食べ物の安全・安心は、私たちのそばに農業があり、農民や生産者がいてくれること」と考え、ずっと農業の応援団をしていますが、今回は農民連がそばにいてくれて、「ありがたい」と感謝しています。
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野菜がたいへん喜ばれています |
食料支援プロジェクトのカンパと支援物資の提供を呼びかけるチラシで、「コロナ禍でバイト代がなくなった」「生活費をギリギリまで削っている」などと、生活がたいへんになっている学生や青年を応援するフードバンクの取り組みを知りました。
「ガッテンおばさん、がんばってみる!」と立ち上がってみましたが、北海道では冬場のこの時期、農産物が近くにありません。「でも若者には安全、安心な農産物で、慣れなくてもなんとか料理に挑戦して、健康を守ってほしい」との思いで、北海道農民連に協力をお願いしました。
するとすぐに小清水町のジャガイモ、岩見沢の玉ネギがたくさん届けられました。
世界3位の経済大国日本の、未来ある若者が、食べ物もなく苦しんでいるのは、政府の責任です。「若者のみなさん、あなたたちも平等に1票を持っています」「苦しみの原因は何かと、ともに考えましょう」と願いながら、夫と袋詰めをしました。
(北海道農民連ニュースから)
(新聞「農民」2021.2.22付)
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