「農民」記事データベース20210208-1443-10

旬の味


 今年の冬は寒さが厳しい。阿武隈の山々を通る起伏のある道路は、少しの雪でも朝晩凍結。カーブもあり、冬場の運転は特に気をつけねばならない。雪の多い地方で生まれ育った私でさえ、怖い思いをする▼しかしこの寒さを利用した伝統的な食がある。凍(し)み餅、凍み大根、凍み豆腐などは、いてつく寒さを利用して凍らせて、太陽の力を借りて干し上げる。本当は民宿のお客様への提供を目標にがんばりたいところだけれど先が見えない状態だ▼昨年の民宿の来客、宿泊数は例年の3分の1程度。今年に入ってからは、首都圏での緊急事態宣言下ということもあり、まだ一人もおいでいただけていない。各団体も総会の時期だが、展望・希望のある話し合いにしたい▼そして迎えるのは、東日本大震災と原発事故から10年である。この10年間のさまざまな取り組みや出会った人々とともに歩いた道のりは、忘れられないものだ。さらに、自分の家に帰ることのできない人たちが多くいることも忘れてはならない。

(ま)

(新聞「農民」2021.2.8付)
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2021年2月

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