「春の仲間づくり大運動」を
会員の力に依拠し成功させよう
農民連会長・
「仲間づくり大運動」推進本部長
長谷川敏郎
農民連第24回定期大会は、持続化給付金の取り組みを中心に仲間づくりが進み、会員・読者ともに2年前の第23回大会を上回る現勢で迎え、確信に満ちた意気高い大会となりました。
「2021年春の大運動」の特別な意義
本大会で吉川利明事務局長は「持続化給付金での拡大は、家族経営全体を守る立場で、所得税だけでなく住民税や国保税も見据えた税金申告をしてきた農民連だからこそ取り組めた」とし、税金コーナーの連載や税金対策部員養成講座、本部税対部員のブロック配置の努力が実を結んだことを強調。そして「今年の春の大運動は持続化給付金で加入した会員を税金で定着させる、読者や申請者を新たに会員に迎えるという特別な意義」があり、農民連の税金運動の真価が問われると訴えました。
農民連の自主申告運動の真価が問われる
「経費なしの100万円の収入をどのように申告するか」は、持続化給付金を受給した農家に共通する深刻な悩みです。この悩みに寄り添い、一緒に税金を取り組む活動は、これまで農民連で税金をやってこなかった農家に農民連の税金申告の魅力を伝え、農民連への信頼につなげるチャンスです。税金にとどまらず農民連活動への参加を広げることになります。
農民連ならではの租税公課や減価償却費など家事関連経費の按(あん)分、専従者控除の活用、扶養控除のチェックや世帯分離は、新規会員には初めてのことも多いと思われます。今年は基礎控除をはじめ各種控除や所得控除の改正、「所得金額調整控除」の新設もあります。農民連の自主申告運動の真価が問われます。
会員の力に依拠し局面を切り開こう
2000人を超える新規会員の税金申告は、現在の税対部員の数や従来の日程では全く対応しきれません。昨年参加した会員の税金申告自体も、コロナ禍の中で「3密」を避けるために完全予約制や会場の分散・増設など対応に時間を取られます。
現在の税対部員だけでは過重負担です。養成講座で勉強した人がみんなデビューしてもまだ足りないところも出てきます。
記帳ができる人には自分の計算だけでなく、新規会員の記帳を援助してもらうよう率直に協力を頼みましょう。
同時に、農民連が申請援助した給付金受給者の周りにはそれに倍する人が税金申告で悩んでいます。持続化給付金の申請終了で運動は終わりではありません。取り組めなかった県連や単組の周りにもきっとそんな農家がいるはずです。すべての組織が広く税金申告の学習会・計算会を呼びかけましょう。
具体的に、(1)会員自らきちんと記帳簿をつけ、収支内訳書(青色決算書)の仕上げに挑戦しましょう。税対部員の負担を軽減し、コロナ感染から税対部員を守ることになります。
(2)周りの新会員に記帳簿のつけ方を援助しましょう。領収書の整理の仕方や記帳簿への記入の援助だけでも大きな力になります。
(3)対面方式ではなく、横並びになり、同じ目線で記帳簿を見るようにしましょう。感染防止対策の上でも重要です。
(4)税金申告で困っている人がいないか、アンテナを高くし、役員や事務局に紹介することも大切な助け合い活動です。
(新聞「農民」2021.2.8付)
|