旬の味
1月20日は旧暦の12月8日、ムーチーの日だ。沖縄島と近くの離島の年中行事となっている。島言葉で餅はムチと発音するがムーチーというと葉っぱで包んだ餅のことであり行事の期日でもある▼米粉を水でこねて耳たぶ位にできたのを月桃の葉で包み蒸してつくる。ムーチーは実家の仏壇にお供えし、県外に住む子どもにも送る。ムーチーは健康祈願の意味合いがあり、量を多めに包んだのは力餅(チカラームーチー)という▼ムーチーが来ると子どもの頃を思い出す。野山に月桃の葉を採りに行ったことや友人の家にはいくつものムーチーが軒下に綴られて羨ましく思ったこと。クバの葉のムーチーもあった。サトウキビ葉のムーチーは香りが良くて格別おいしかった▼ムーチーの起源は、人食い鬼になった兄を妹が鉄入りの餅を兄に与えて妹は普通の餅を食べ、硬くて食べることのできない兄を崖から落として退治する伝承がある。今年もムーチーを食べてムーチービーサの寒さやコロナにも打ち勝っていきたい。 (牧)
(新聞「農民」2021.2.1付)
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[2021年2月]
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