旬の味
今年の干支は「うし」ということで、牛より牛飼いの方が忙しい年末。日本では古くから親しまれてきた牛は黒牛か赤牛。酪農家が緑の草で飼っているのは、ヨーロッパからのホルスタインがほとんど。白黒の斑紋は誰でも見慣れた牛地に白黒の牛は「映える」のですが、北海道の酪農地帯でもあまり見かけません。豚や鶏で言えばケージ飼いが増えたためです▼牛も今は「生産性」が問われ、のんびり草を食べることなど叶わないご時世。何しろ放牧している牛の倍以上のお乳を出すのだから忙しい。もちろん長生きできる可能性は低い▼一般に報道では、乳をたくさん出す牛をたくさん飼えば「安く牛乳を飲める」と言われますが実は高い牛乳となっています。たくさんの牛乳を搾るのは、栄養価も価格も高いエサと高い機械の支払いをしなければ経営が成り立たちません▼コロナ禍で人の動きが制限されて影響が大きいのは肉牛、ジワリと影響が出てくるのは乳製品。牛のようにゆったりと惑わされない年にしたい。 (イ)
(新聞「農民」2021.1.4付)
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[2021年1月]
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