持続化給付金
もらえて助かった
農機具直せた資材代払えた
喜びの声続々
締め切りもうすぐ(21年 1/15)
全農家に声かけよう
全国各地で持続化給付金の申請支援を通じて、多くの方が農民連の仲間に加わり、「農民連に加入してよかった」との声が寄せられています。
持続化給付金の申請期限は来年1月15日まで。コロナ禍で全国的に米価が下がり、第3波による営業・外出自粛で野菜・果物も暴落しています。まさに“ほぼほぼすべて”の農家が対象になるにもかかわらず、声がかかっていない農家が残されています。
農協や行政が申請に否定的ななかで、声をかけられるのは、農民連しかありません。
給付金を受給した喜びの声、申請で新たに農民連の仲間に加わった新会員の声を紹介します。
山形
大規模農家もたいへん
農政語る仲間もできた
酒田市 多田光樹さん(40)
田んぼが隣の農民連の方から持続化給付金の申請を勧められ、給付を受けました。
米を20ヘクタールと野菜などをつくっています。新型コロナの影響もありますが、今の農政は大規模でやるほど大変です。給付金を受給でき、農機具や田植え機も更新できて助かりました。
持続化給付金はありがたい制度ですが、国を挙げて農家の所得を補償し、農家を守る政策を行ってほしい。農業はまさに国防の役割を担っています。今回の種苗法改定も、日本の種子を外資に明け渡し、遺伝子組み換え・ゲノム編集作物の栽培に道を開くものです。
農民連の会員になって、農政のことで話せる仲間ができたのはよかったと思います。みなさんと大いに議論し、自分の意見を発信していきたいと考えています。
千葉
コロナ禍で低米価深刻
若者に農民連入って
成田市 山崎常三さん(74)
以前から千葉県農民連に米を出荷し、新聞「農民」も購読していました。コロナ禍で売り上げが落ちていたので、小倉毅さん(農民連副会長)に手伝ってもらって、持続化給付金を申請しました。
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千葉・北総センターでの申請風景 |
コロナ禍で米が動かなくなり、それに追い打ちをかけるような低米価のなかで、給付を受け、とても助かりました。今の米価ではとても無理だった農機具や農業資材も新たに買いそろえることができました。
農民連にも加入し、さまざまな活動が私たちのためになっています。大型化ばかりを追求する今の農政を変え、小規模・家族農業が大切にされる農政にしてほしい。
そのためにも特に若い人にもぜひ農民連の仲間に加わってほしいです。農政を変えるのは若い力です。私も可能な限り、農民連の活動に参加しながら、みなさんを応援していきたいと思っています。
宮崎
キャベツ120万円分減収に
友人2人にも声かけた
西都市 平郡(へぐり)英喜さん(57)
業務用出荷が多いレッドキャベツ(紫キャベツともいいます)を80アール作っていましたが、今年3月、東京の出荷先業者から「コロナ禍でレストランなどが休業し、需要がなくなった」と、出荷拒否の知らせが届き、後半の40アール分をやむなくロータリーで畑にすき込みました。
減収は120万円にも及び、「JAへの資材の払いもあるのに、どうしよう?」と、目の前が真っ暗になっていた矢先、税金申告を一緒にやっている宮崎県農民連の来住誠太郎さんから、「持続化給付金が受給できるけど、申請しませんか」と電話をもらいました。
持続化給付金制度の名前は知っていたけれど、自分が対象者かどうか確信がなく、申請方法もわかりませんでしたが、来住さんが必要書類を教えてくれて、そろえて持って行くと、パソコンで手早く手続きしてくれました。
申請から1週間ほどで100万円が振り込まれ、経営もなんとか持ちこたえることができました。あの時、あの給付金がなければ、どうなっていたことか。本当に助かりました。
同様に困っていた畑作農家の友人にも声をかけたところ、2人が宮崎県農民連で申請して受給することができ、友人らもすごく喜んでいます。
鳥取
「百姓をがんばれ」と理解
獣害対策や機械買えた
日南町 荒金 実さん(71)
むかしはトマトの栽培や牛も飼っていましたが、現在は約1ヘクタールの水田で稲作をしています。
農民連が行った持続化給付金の説明会には妻が参加して資料をもらってきてもらい、申請手続きをしました。
最初はもらっていいのだろうかと思いましたが、コロナ禍の米価下落の中で「これからも百姓をがんばれ」という意味の給付金だということで申請を決心しました。そして近くの農家の方にも勧めて申請も呼びかけました。
今年はイノシシの被害がひどかったので、その対策用の資材や、これまで資金の関係で買えなかった機械なども買えて、本当に助かりました。
(新聞「農民」2020.12.14付)
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