「農民」記事データベース20201026-1430-19

自慢の逸品

大阪 能勢町
てっぺん糀工房
糀の調味料4種


からだ喜ぶ4種の糀
学ぶほどに奥深い糀に魅せられて

 大阪府北部の中山間地、能勢(のせ)町にある「てっぺん糀(こうじ)工房」は、糀や糀加工品を作る工房で、農家のお母さんを中心に10人ほどのスタッフで運営しています。

画像
人気商品の糀の調味料4品

 2014年、町おこしの呼びかけで始まった糀づくり。最初はサークル活動のようなもので、糀を使った酒まんじゅうを作って「おいしい〜」と食べ、お祭りやイベントなどで売れると、みんなではしゃいで、楽しく過ごしていました。

画像
工房代表の谷口さん(左)と中心的スタッフの西山八千代さん

 2017年には、糀工房を立ち上げ、本気の糀づくりが始まりました。安全・安心を求めて、地域の農家にも協力を依頼。糀づくりに使うお米は、工房代表の夫が育てた特別栽培のキヌヒカリを使っています。

 糀は生きもので、「作る」というより「育てる」ものかもしれません。米を蒸して、糀菌を混ぜ、酵母を育てて、糀にします。きれいな糀ができるまで毎回、ドキドキしています。糀ができてもそれで終わりではなく、甘酒のもとになる甘糀をはじめ塩糀、しょうゆ糀、だし糀などに加工します。

 糀を料理に使うと、食材それぞれのうまみを引き出し、まるで料理の腕が上がったように出来上がり、「魔法の調味料」とも。塩糀は調理の時の塩の代わりに。甘糀は飲む点滴ともいわれるほど滋養に富み、みりんや砂糖の代わりにもなります。しょうゆ糀はたまりしょう油の使い方で冷奴やお造りに、だし糀はみそ汁やあえ物のほか、油や酢を加えてドレッシングにもおすすめです。

 必須アミノ酸やビタミンなど栄養も豊富で、日常的に取り入れることで、発酵の力で腸が元気になる糀。学ぶほどに奥深く、私たちは本当に魅了されています。糀の魅力に引き寄せられて、少しずつ若いメンバーも加わり、この糀加工所がこの先も続けられるよう、技術をどんどん伝えていきたいと思っています。

 ▼塩こうじ、醤油こうじ、だしこうじ(270グラム)、甘こうじ(450グラム)各600円など(送料別)
 ▼取り寄せ先 大阪産直センター 電話 06(6963)6000、FAX 06(6963)6677
(てっぺん糀工房 谷口恵子)

(新聞「農民」2020.10.26付)
ライン

2020年10月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2020, 農民運動全国連合会