「農民」記事データベース20201019-1429-02

JA全中と農民連が懇談


米価下落対策と「家族農業の10年」の
課題で意見交換

 農民連の笹渡義夫会長、吉川利明事務局長、農民連ふるさとネットワークの湯川喜朗事務局長は10月6日、全国農業協同組合中央会(JA全中、東京都千代田区)を訪問し、8月に就任した馬場利彦専務理事、農政部の高山靖弘課長と懇談しました。

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馬場専務(左から2人目)にブックレットを手渡し懇談する(右から)笹渡会長、吉川事務局長、湯川事務局長

 冒頭、笹渡会長は、馬場専務に対し、祝意を表明しました。

 米価下落の問題で、春から4回にわたり、農水省に下落対策を要求し、10月1日には葉梨康弘副大臣にも要請したことを紹介しました。馬場専務が「今後の作付けをどうするのか、転作をどうするのか。きちんと判断材料を示し、農業者も一緒になって地域で話し合っていかなければならない」と述べました。

 笹渡会長は、過剰米について、「2019年産の在庫はコロナ禍による需要減が原因。新型コロナ対策として政府が処理するのが筋」だと述べ、あわせてコロナ禍で食に困っている貧困層などへの支援を農水省に要請してきたことを表明。馬場専務も「学校への提供やパックご飯としての海外への輸出」などの方策を示しました。

 笹渡会長は、今の米対策について、「生産者に需給調整が丸投げされ、豊作に脅えて米をつくっているが、生産量を削減することが唯一の価格対策では水田農業も地域も守れない」と指摘しました。

 国連「家族農業の10年」について、馬場専務は、今年閣議決定された新「食料・農業・農村基本計画」に、小規模・家族農業の役割を施策として反映させたことを指摘し、「村を守ることを本当に考えなければならない」と述べました。

 笹渡会長は、農民連ブックレット『国連家族農業10年』を手渡し、「家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン」の結成を紹介。今後の連携と協力を呼びかけました。

(新聞「農民」2020.10.19付)
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2020年10月

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