仲間づくり進む山口県農民連
持続化給付金
学び合ってすぐ申
阿北農民組合3倍化
2日間で仲間15人増
「こねえな簡単な書類でもらえるんじゃろうか」「本当にええんじゃろうか。後からけえせっていわれんじゃろうか」「給付金、収入になるんじゃろ。税金や国保がぶち上がらんかのう」――。そんな言葉が飛び交い、農家のみなさんはみんな消極的でした。
7月の農民連中国ブロック会議で持続化給付金について話し合い、時間はかかりましたが、長谷川敏郎さん(全国農民連副会長)の丁寧な説明に最後はみんな納得。各県で積極的に進めることになりました。
山口県農民連は次の日が執行委員会でしたが、みんななかなか納得しません。とりあえず各単組で学習会をすることになりました。
最初は半信半疑 わかりニコニコ
最初に行った阿北農民組合での学習会(萩市)。参加者は、市議会議員と組合員3人。長谷川さんにも来てもらい丁寧に説明してもらいましたが、みんな半信半疑。会長の自宅だったので、「とにかく申請してみよう」と書類をそろえ3人が申請。帰るときもなんだか不安そうな顔で見送ってくれました。2週間過ぎたころ、会長から電話が入り、「金が入ったど。うれしかった。10人呼ぶからまた来ちょくれえ」。
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9月24日に行われた学習会(萩市) |
2回目の学習会。当初集会所で予定され、それまで、いくつかの地域で学習会を行い、すぐに申請できる環境がないとなかなか進まないことが教訓としてあったので急きょ会長宅へ変更。これが功を奏し11人集まったうち資料のそろった6人が申請し、その場で農民連に加入しました。
10日後に3回目の学習会。10人が集まり、やはり最初は半信半疑。ひとつひとつ確認し、計算し金額がわかるとニコニコ顔に。
しかし、喜んでばかりもいられず、「持続化給付金は農業の雑収入になるので、経費になるようなものを年内に使わないと、所得税や国保税に跳ね返ってくる可能性がある。みんなで知恵を出し合おう」と呼びかけました。
農民組合に入っていない人は、ほとんどが市や町役場で申告しているので、収受日付印がない方がほとんどです。納税証明書を取る必要があるので土日や祭日の日以外で学習会を行うとよいと思います。
会長が農民組合に入ることを条件で参加を呼びかけていましたので、2回目同様、3回目も10人が集まり9人が加入しました。この地域も組合員の減少に歯止めがかからず7人に減少していましたが、2日間で15人の組合員が増え22人になり、3倍化しました。
(山口県農民連 世良輝久)
(新聞「農民」2020.10.5付)
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