旬の味
9月に入っても気温が30度以上になり、残暑の厳しい日が多い。しかし、時折吹く風に秋の気配を感じ、夜になると虫の音が季節が移っていくことを教えてくれる▼毎年、今頃になると10月のお祭りに向けての太鼓や笛の音も聞こえる……なのに、今年は新型コロナ感染防止のため、行事やイベントが中止、見送り、延期に▼一人ひとりの声や力は小さいけれど、みんなで声をあげようというのが組合だったり、運動だったりするのに、団体での行動が難しい。今までは日常の農作業が忙しくても、集まりがあると、その予定に合わせてがんばれることが多かった▼夏の学生さんの農業体験がキャンセルになったため、いつもの年より野良に出て汗することが多い日々。加工の仕事も民宿の仕事もほとんどない私は、野菜たちと向き合う時間のなかで、農業の原点にいる▼収穫・出荷という忙しさは続くけれど、農のある豊かな暮らしを求めて、何をすべきなのか、新たな模索をしようと思う。60歳という人生の節目の年に。 (ま)
(新聞「農民」2020.9.21付)
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[2020年9月]
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