米価下落阻止へ
政府は新型コロナ対策を!
農民連が緊急要請
農民連は8月5日、国会内で、新型コロナ禍による需要の消滅と在庫増の影響から米を守る緊急要請を行いました。
冒頭、笹渡義夫会長が、「新型コロナ感染症と相次ぐ豪雨被害のもとで、今年の米価はどうなるのかと不安が広がっている。早場米地帯では稲刈りが始まっている。私たちもJA全中(全国農協中央会)はじめ米穀関係団体などと懇談してきたが、みな米価下落に懸念をもっている。可能な施策をとってほしい」と求めました。
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米価下落阻止を求める(こちら向き前列右から)田村、笹渡の各氏ら |
農水省は、「需要が減ったが、作付けは変わっていない。在庫が増え、米価下落の懸念は共通認識だ」と述べました。
参加者は、「2020年産米の生産量が基本指針の需要見通し通りになっても、21年6月末在庫は196〜204万トンとなっており、21年産米も20〜30万トンの主食用米減らしが必要で、異常な状態だ」「19年産米の在庫処理ができない限り、需給環境の改善はできない」と指摘。「新型コロナにより消滅した需要減少分の責任は生産者、流通業者にはなく、政府は責任をもって『過剰在庫』を市場隔離すべきだ」と強く要望しました。
笹渡会長は、「生産現場は主食用以外の作付けの努力もしている。コロナ禍という経験したことのない危機的事態のなかで、農業者の経営を守るために、従来の枠組みにとらわれない対策が必要」と要求したのに対し、農水省は「状況を注視し、できることはやっていきたい」と答えました。
日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席しました。
(新聞「農民」2020.8.24付)
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