農のこころ

丸山美沙夫

　赤い橋渡れば故郷青田風

　　　　　　　　　湯本　みえ

　俳誌『しなの』から。久しぶりに実家を訪ねたのだろうか。千曲川の赤い橋を渡ればそこに故郷がある。すっかり青田となり背丈も伸びて快い風が吹きわたる。気安く育った里に帰れること、温かく迎えてくれる人々が居られることほど嬉しく有難いことはないであろう。橋のイメージと、青田に籠る懐かしさが溢れる。