米価下落阻止へ、米穀団体などと懇談
政府は需給と価格に責任を
農民連とふるさとネット
農民連と農民連ふるさとネットワークはコロナ禍による2020年産米価暴落阻止のために米穀関係の中央団体等への要請を行っています。
7月16日には、一般社団法人日本米穀商連合会(日米連)の山崎政治理事長、千葉県農民連の会員でもあり、食料・農業・農村政策審議会・食料部会の委員でもある柏染谷農場(柏市)の染谷茂代表取締役をそれぞれ訪問し、コロナ禍における米需給の現状と農民連の緊急要請内容について懇談しました。
要請には、農民連の笹渡義夫会長と小倉毅千葉県農民連副会長(農民連副会長)、農民連ふるさとネットワークの湯川喜朗事務局長が参加しました。
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日米連との懇談 |
柏の染谷農場で
染谷さんは、柏市で170ヘクタールの米・麦・大豆栽培を行うとともに直売所「かしわで」、農家レストラン「さんちや」を経営しています。
染谷さんによれば、学校休校により給食納入ができなかったものは子ども食堂に寄付をしたり、レストランの休業などでの販売が減少した一方で直売所での販売は好調だとのことです。
米需給と米価に関して「19年産在庫が過剰になれば、米価は下がる。生産はコスト割れになれば米作りは続けられない」「(コロナ禍のもとで)国民に食料問題に危機感をもってもらい、スイスのように高くても国産を選ぶようになってほしい」と述べていました。
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染谷さん(左)と懇談する小倉副会長(右)と笹渡会長 |
日米連との懇談では
千葉県流山市にある山崎理事長が経営する米穀店「山崎清八商店」で、日米連の相川英一専務理事同席のもと要請と懇談を行いました。
現在の米の需給状況などでの見解は一致し、備蓄米買い入れ要求や、保管経費補助、飼料用米転換へ交付金の増額要求について説明。政府への要望についても「要請に関しては他の理事と相談して返事します」と回答しました。
「日米連だけでも、農民連だけでもだめだが、政府にはやれることはやってもらう。暴落は困る」「インボイスは絶対になくさないとダメ」など米問題だけでなく、大いに意見がかみ合った懇談となりました。
米価暴落を阻止するために、引き続き、農民連とふるさとネットはJA全中(全国農協中央会)や全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)、全集連(全国主食集荷協同組合連合会)など米関係団体、政党への要請を計画しています。
(新聞「農民」2020.7.27付)
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