DAPPEダッペ
(平和と平等を守る民主主義アクション)
#汚染水の海洋放出決定に反対します
福島・郡山地方農民連 菊地穂奈美
福島の若者有志でつくるDAPPE(ダッペ・平和と平等を守る民主主義アクション)は政府、東京電力による、この夏の福島第一原発汚染水の海洋放出の決定を止めるために行動しています。原発事故の被害が今なお続く中、「汚染水の処理は海洋放出」という結論ありきで、広く市民の意見も聞かず強引に決定することは民主的なプロセスとは言えません。「勝手に決めるな」と私たちは声をあげることを決めました。
安倍政権・東電は勝手に決めるな!
将来にわたって重大な問題
政府・東電はコロナ禍の中、事前に決めた対象者から「ご意見を伺う場=公聴会」を開催。農林漁業の代表者は「汚染水の海洋放出には断固反対」と述べました。原発事故後、重ねてきた努力が根底から覆され、福島県農民連でも、産直米は二重に放射能検査を行うなど、様々な努力を重ねてきました。しかし、安全=安心ではないということを、この間、切実に感じています。
また、汚染水の処理は将来にわたって続く極めて重大な問題であり、福島だけの問題ではありません。国民的な議論が必要であり、世界の人々、未来の世代へも責任を負わなくてはならないものです。
みんなで考えようと
スタンディングや署名
DAPPEはこの問題をみんなで考えるために、この夏の「#汚染水の海洋放出決定に反対します」というハッシュタグをSNSで広め、スタンディングや署名活動を行ってきました。学生や若い人が足を止め、「この夏に処理方法を決定することは知らなかった」「環境や住民に負担のない方法を」「海が好き」と小さいお子さんが署名をしてくれたことも。対話の中で海洋放出に賛成と答えた人は一人もいませんでした。
|
郡山駅前で行われたスタンディング |
オンライン集会 野党が勢ぞろい
6月7日には緊急オンライン集会「勝手に決めるな!汚染水の海洋放出」をYouTube(ユーチューブ)で配信。ゲスト・立命館大学名誉教授の安斎育郎先生から、科学的な視点から原発や汚染水について解説いただき、「数値の問題以前に、問題はプロセスが民主主義的でないこと。海洋放出以外にも選択肢があり、結論ありきではなく、検討段階から関係者含めての協議が必要」と指摘されました。
国会から福島県選出の岩渕友参院議員(日本共産党)と小熊慎司衆院議員(国民民主党)、金子恵美衆院議員(無所属)、福島瑞穂参院議員(社民党)、地元福島県議会から古市三久県議会議員(立憲民主党)が参加。「海洋放出に反対」の立場から発言いただきました。
敷地外保管の可能性などの具体的な意見や、広く市民からも反対の声を聞いており、「国民の議論の場」を作ることも議員の責務といった発言も。古市県議からは、福島県として反対するべきだが、知事は「国が決めること」という態度だという報告もありました。また、若い人が声をあげることも必要だし、それが大きな力になると言っていただきました。野党は「海洋放出反対」で一致しており、政府、東電の強引な決定の問題も共有できました。夏までに時間は限られますが、広く連帯して大きな世論としていきたいです。
全国の人と共に声あげてほしい
集会の動画はDAPPEのYouTubeチャンネルでアーカイブ公開しています。ぜひご覧ください。
経産省のパブリックコメントは7月15日まで募集期間が1カ月延長されました。また、オンライン署名もあります。
全国の人もこの問題を知って、考えてほしいです。そして一緒に反対の声をあげてほしい。ぜひオンラインでも! SNSでは「#汚染水の海洋放出決定に反対します」をつけて発信してください!
(新聞「農民」2020.6.22付)
|