田植え準備着々
稲の苗4000枚育成
鶴巻純一さん、太樹さん
新潟
大雪で倒壊から再建
新潟県内でも4月上旬から米作り作業のピークを迎えています。5月のゴールデンウイークから中旬にかけて始まる田植えに合わせて苗を育てる県農民連・鶴巻純一会長宅(三条市)では、35年前から農協の苗を委託栽培しており、近所の農家と自家用含め約4000枚の苗を育てています。
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鶴巻会長(右)と太樹さん |
「播(は)種の作業時には家族含めて10人で行い、その後は健苗に育てるために、水管理や室内の温度を上げすぎないよう心がけています」
鶴巻さんは2018年2月の大豪雪によって4棟のビニールハウスが倒壊し、その年は苗の委託をすべて断りました。「国や県による補助金は十分ではありませんでしたが、自分は後継者の息子もおり、苗委託での目途があるために自己負担があっても建て直すことができました。しかし、当時ハウスが倒壊した多くの農家は、現在の低米価と後継者問題によってハウスの再建をあきらめざるをえない状況にあります」と話します。
また、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は「とても深刻な問題であり、一刻も早い終息と対策を願います。この機会に政府は経済主義のあり方や国内の医療体制、食料自給率向上のための施策を見つめ直すべきではないでしょうか」とも語りました。
(新潟県農民連 鈴木亮)
(新聞「農民」2020.5.4付)
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