「農民」記事データベース20200413-1404-07

農のこころ

丸山美沙夫


 厨まで野焼きの匂い持ち帰る

           飯島 富子

 俳誌『みすゞ』から。田や畑の土手、原野の枯草を焼き、害虫の駆除や、牧草地を保全するためである。春の風物詩ともなる。空気も乾燥し、風で飛び火しないように気をつけ、複数の人で早朝などに火を放つ。この作、一緒に朝飯前仕事をした夫婦であろう。急ぎ朝食の準備をするが、野焼きの匂いが残る。絶妙に捉えて詠む。

(新聞「農民」2020.4.13付)
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2020年4月

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