食・農・地域守る家族農業
いわて食農ネットが学習講演会
いわて食農ネットは3月3日、盛岡市内で学習講演会と総会を開催し、会員や市民など 約60人が参加しました。
食と農だけでなく持続的な地域社会をめざす課題として、「食・農・地域は誰が守るのか〜国連『家族農業の10年』を活かす〜」をテーマに、岡崎衆史さん(農民連国際部副部長)が講演しました。
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講演する岡崎さん |
岡崎さんは「気候変動、貧困・飢餓、格差拡大など国際的な危機の解決に『家族農業を支援する』ことが最も有効というのが国連の結論。私たちが取り組んできた運動の確信になっている」と述べ、様々な危機の背景とともに、各国の政策転換の動きや、それを作りだしている市民運動など紹介しました。
一方で日米FTA(自由貿易協定)や大規模・企業化を進める国内農政の問題に触れ、「家族農業10年や農民の権利宣言を学びながら、食の安全や環境問題にとりくむ様々な団体や市民運動ともつながり、社会に発信していこう」と呼びかけました。
講演会には「産直が家族農業支援につながると信じてがんばりたい。自給率を上げるためにも農業への負のイメージを払拭できるような環境づくりが必要」「持続可能な世界をつくる柱は家族農業なのだと思いました。私たちにできることを世界の経験から学んで見つけていきたい」「家族農業の支援が農業全体の発展になるのかとも思っていたが、ヨーロッパのとりくみを知り、農政次第なのかなと思った。国民の声をどう届けるかが重要」などの感想が寄せられました。
同時に総会開催
その後の総会では、TPP(環太平洋連携協定)11・日米FTAに対する運動、グリーンウエーブ、県の種子条例策定、秋に行われる全国自治研究集会への参加などの活動方針と役員を承認しました。
(新聞「農民」2020.4.6付)
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