農家が得する
税金コーナー
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宝物のような農民連の
税金ノートを農民の中に
奈良県下各地で税金勉強会が開催され、組合員の紹介や働きかけで次々と入会者が増えています。若い新規就農者の出荷相談も増えていますが、なんといっても農家の税金相談による入会者が圧倒的です。
農協の職員時代の先輩である桜井市の楠本芳照さんから勧められて最近入会した宇陀市の三浦誠樹さん・好美さん夫妻はトマトやホウレン草などを作り、新規就農者の指導や面倒もみている若い新規就農者にとってはかけがえのない存在です。
「この記帳簿は無茶苦茶ようできてる」
入会して早速申告の準備をするなかで農民連の『税金ノート』にびっくりしています。奥さんの好美さんは「夫より私が記帳した方が断然早いし、段取りよく申告できますが、私がやってしまうと農業の経費や経営の収支がわからんままになります。それはよくないので私はあまり手を出しません。しかしこの『記帳簿』は本当によくできています。これなら記帳が苦手な夫も最後までやれそうです」と苦笑いしながら2人仲良く申告準備をしています。
宇陀市で昨年入会した吉岡和子さんも「農民連の『税金ノート』のおかげで本当に助かりました。収穫の手伝いにきてもらっている人たちへのお茶や賄いの経費も計上でき、近所の冠婚葬祭の費用もあん分して接待交際費に上げられるなど本当にびっくりです」と家宝のように几帳面に『ノート』づくりに精をだしています。
また、10年来の組合員の辻公美子さんも「農民連や『税金ノート』と出会ってそれまでの苦痛から解放されました。経費の出し方は誰にも教えてもらえず本当にえらい目にあいました。もっと勉強して少しでも余分な税金を納めなくていいようにがんばります」と入会前の苦しかった申告の思い出を笑顔で振り返ります。
今、農民連の『税金ノート』は春の大運動でもますます威力を発揮して組合員の人気者になっています。
(奈良県農民連 森本吉秀)
(新聞「農民」2020.2.17付)
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