食と環境を考える札幌国際講演会
米国と北海道を変えるママたち
アメリカ全土が農薬と
遺伝子組み換え作物に汚染
12月6日、札幌市内で「食と環境を考える札幌国際講演会『米国と北海道を変えるママたち』」が、北海道農民連も加わる17団体の実行委員会により開かれ、約430人が参加しました。
講演では農薬の主成分であるグリホサートやネオニコチノイド、遺伝子組み換え食品の問題点について詳しく報告されました。まず小樽・子どもの環境を考える親の会代表の神聡子さんは、シックスクールと農薬不買運動について講演し、身の回りには人体に有害な農薬があふれ、子どもたちへの影響が出ていることを指摘。「国は簡単には動かないが、小売店は動かせる」と取り組み事例を紹介し、「小売店に子どもたちの環境と健康を守ってくださいと呼びかけよう」と熱く訴えました。
次にマムズ・アクロス・アメリカ創始者のゼン・ハニーカットさんが、アメリカ全土が農薬と遺伝子組み換え作物に汚染されている実態を報告。運動の広がりを述べながら、遺伝子組み換えでない食品や有機食品の購入が急増していることを紹介しました。「母親には社会を変える力がある」「あきらめないことだ」と強調し、「子どもたちがおとなになって過去を振り返った時、私の母が社会を変えたのだ、と思える未来を想像しよう」と呼びかけ、日本の運動にエールを送りました。
最後に元農林水産大臣で弁護士の山田正彦さんが、「種子条例が広がっていることは希望ある動き」と述べ、日本の種子を守る会のリーフの活用を呼びかけました。粉ミルクや外国産小麦粉の汚染を報告し、「安心・安全な商品をつくってください、と毎週やさしく電話しよう」と笑顔で呼びかけました。
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食の安全の大切さを討論するパネリストたち |
最後に参加者は、「私たちはあきらめない!小さな行動でも、踏み出せば大きく変わる!」とコールし、ゼンさんを囲んで記念撮影を行いました。参加した学生たちは、「とても勉強になりました。自分たちにとっても、これからの社会に大切な話だと思いました」と感想を話していました。
(北海道農民連 石黒英彦)
(新聞「農民」2020.1.6付)
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