「農民」記事データベース20191028-1382-09

旬の味


 10月になり実りの秋となるはずだった日本列島に、史上最大クラスの台風が襲い、その雨は私の隣町の宮城県丸森町と角田町を水の力で飲み込んでしまいました▼その衝撃は8年前の東日本大震災より大きなもので、収穫を目前にしていた農作物が雨に飲み込まれてしまう姿を直視するのは農家として非常に辛いものを感じます▼正直台風の影響を強く受けるのは都市部だろうと、田舎は畑や田んぼが自分たちを守ってくれるものと思っていました。しかし、現実は甘くなく、気候変動の影響は大きいものなのだと、これから毎年来るものだと覚悟しなければいけないのだと思うと、農家にとっても、世界の食糧にとっても非常に厳しい時代だなと感じています▼いまこそ、本当にアグロエコロジーの力が試される時が来ていると実感しています。しかし、日本ではアグロエコロジーが何か、よく知られていません。その旗頭なりつつ、日本と世界の食糧生産の担い手を増やしていかないといけないと感じる秋の空でした。

(平)

(新聞「農民」2019.10.28付)
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2019年10月

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