直売所だより
農事組合法人大地のめぐみ
大きなかぶ板橋店
東京
茨城から“旬”を毎日直送
消費者も「新鮮野菜がうれしい」
東京都内に住む消費者にとって、旬の新鮮な農産物が手に入る新しい拠点が誕生しました。その名も「直売所大きなかぶ板橋店」です。残暑が厳しい東京都板橋区で8月17日、午前10時開店を早めてオープン。瞬く間に直売所内は立すいの余地のないほど地元の消費者でいっぱい、レジには長い行列ができました。
農家と住民との思いが一致して
茨城県の県南農民組合の産直組織、阿見産直センターと県南筑波農産センターとが合併し、昨年5月に阿見町に発足した「農事組合法人大地のめぐみ」。その直売所「大きなかぶ」の2店舗目としてスタートした板橋店。もともとこの地には直売所「つくばのやさい畑」が20年間、地域住民とともに歩んできました。つくば市や阿見町を中心に農家が農産物を直送。しかし、2011年の東日本大震災と福島原発事故を機に客足が減り、その後徐々に回復したものの、高齢化等で店を閉じることになりました。
そこで「つくばのやさい畑」に出荷していた「大地のめぐみ」代表理事の中島悟さん(阿見町)らが尽力して、「大地のめぐみ」として店を引き継ぐことに。中島さんは「長年地域に愛されてきた直売所を引き継ぐことは大きな喜びです。自分たちがつくった採りたての野菜を味わってほしいという農家の思いと、新鮮な農産物を食べたいという地元住民との思いが一致した結果です」と胸を張ります。
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開店と同時に店舗内はいっぱいに。レジを待つ長い行列ができました |
リニューアルは本当にうれしい
子ども連れで買い物にきた女性(40)は、「つくばの野菜畑からのファンでした。スーパーと違って新鮮で種類が豊富。リニューアルは本当にうれしい」と喜びます。
開店と同時にトマトが完売。ナシ、ナス、オクラ、モロヘイヤ、さといも、アスパラガス、空芯菜などが店舗内に所狭しと並びます。
「大地のめぐみ」副理事長の矢口仁也さん(かすみがうら市)も出荷者の一人としてかけつけました。「持続可能な農業を続け、農家の生活を安定させるためにも、生産者が一生懸命つくった農産物が適正な価格で売れることが重要です。若い生産者も含めて、ここに出荷することは励みになり、地域の再生・活性化に貢献することになります」と語ります。
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直売所「大きなかぶ」の外観 |
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「大きなかぶ」板橋店
住所 東京都板橋区前野町3の50の6(都営地下鉄三田線志村坂上駅から徒歩約10分)
定休日 毎週水曜日
営業時間 午前10時〜午後5時半
問い合わせ 電話03(5948)7383
(新聞「農民」2019.9.2付)
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