「農民」記事データベース20190826-1373-08

岩手 米づくり経験交流会

多収品種「ちほみのり」
生育順調 おいしい米に

県農民連と農産物供給センター


 岩手県農民連と、同農産物供給センターは7月28日、「米づくり経験交流会」を盛岡市内で開催しました。

 交流会には40人が参加。「『誰もが担い手』の集落営農・地域の共同」と「良食味・多収!現場に活かす栽培技術」という2つのテーマで、経験発表と意見交換を行いました。

 栽培技術では、今年から農産物供給センターで本格的に作付けを奨励している多収品種「ちほみのり」の状況を中心に交流。今回は県北から県南まで幅広く作付けしており、また「普通栽培」「ポット苗」「直播」と、生産者ごとに植え方も様々です。いずれも、生育は順調。早生品種とあって、すでに出穂しているという報告が相次ぎました。

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佐藤浩さん(一関市)は、「ちほみのり」の株を持ってきて報告

 産直米の要求で共同を進めよう

 いち早く出穂した奥州市の橋本一志さんは「主力品種のひとめぼれと、稲刈り時期をずらせるのがいい」と語ります。稲刈りは9月上旬から始まる見込み。「10アールあたり690〜800キログラムの多収だけど倒れにくく、『あきたこまち』並みにおいしい」という「ちほみのり」の特性を最大限に生かそうと、決意を固め合いました。

 担い手問題でみんなから出されたのは、「ほ場整備事業とあわせて法人化や集積を強引に進めようとするために、農業をやめざるをえなくなる人が出たり、集落内で意見が割れたりする」という声です。

 このようなもとで、「産直米出荷の要求で新たに加わった仲間のなかに、集落営農から抜けたため乾燥調製施設がない人がいる。この人と、乾燥調製施設をもっている別の新会員とに呼びかけて、共同を進めたい」(紫波町・阿部康二さん)といった経験も語られました。

(岩手県農民連 岡田現三)

(新聞「農民」2019.8.26付)
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2019年8月

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