「農民」記事データベース20190805-1371-14

旬の味


 民宿のなかは、とうもろこしをゆでた良い香りが漂っている。もう少しで到着するお客様のおやつになる予定だ。トマトもようやく赤く色づき、食卓を飾ってくれる夏野菜も勢ぞろい、見事だ▼でも何か変。ゴーヤは勢いよくつるを伸ばし花を咲かせているのに実をつけず、スイカも同じ。ハチが飛んでいないことに気付く。7月になっても太陽が顔を出さず、梅雨ではあるが寒いのだ。まぶしい太陽の光がほしい、カラッとした青空が見たいと祈る毎日だ▼そんななか参院選が終了。低水準の投票率が表しているように政治不信や無関心、あきらめがあるのだろう。定年のない私達夫婦が今まで国民年金を払い続けてきても、“老後には2000万円の資金が必要”と言われたら、生きてはいけない。死ぬまで働くしかない▼国の社会保障制度をきちんと確立せずに責任転嫁する姿勢が腹立たしい。生活がますます厳しくなるのがわかるが持続可能な農業や暮らしが当たり前に次世代へとつながることの大切さを伝えていけたら。

(ま)

(新聞「農民」2019.8.5付)
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2019年8月

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