「農民」記事データベース20190805-1371-08

エコひいき農業で野菜をつくろう!
第3回

堀 俊一

関連/イラスト2点


害虫の被害と防ぎ方
幼虫を防除するのがコツ

 健康に育っている作物に病害虫は付かないということを聞きますが、実際には被害が出ます。

 葉や根に被害を与え衰弱させる

 たしかに、野菜の生育に適した時期に、肥料を少なめに栽培すると病気はほとんど出なくなります。しかし、定植直後の苗が株元で切断されたり、収穫したダイズが虫食いだらけだったりしたことは、何度もありました。

 害虫の被害には、おおまかにいって、葉や根に被害を与えて作物を衰弱させるもの(例、アブラムシ)と、実物野菜等の子実に被害を与えるものがあります。

 たとえば、ホソヘリカメムシの成虫(写真)は体長約15ミリで、エダマメの害虫です。この虫は花が咲いて実がとまると飛んできて、未熟な豆の汁を吸ってくず豆にします。

 さて、被害を出す害虫の種類は、地域や作物によってほぼ決まっています。害虫の名前を調べるには、各県の農業試験場のホームページに写真が載っていると思いますので、それが利用できます。

 できれば、初めはよく知っている人に虫の被害を診断してもらうのが確実です。また、手で虫をとってよく見れば、早く虫をおぼえられます。

 総じて、幼虫の集団を防除するのがコツです。ふつう、害虫がふ化してから10日くらいまでです。多くの虫で若い幼虫と成長した幼虫とでは色や模様が違います。若い幼虫を知っていると、無農薬栽培でも、農薬を使用する栽培でも、効果的に防除できます。


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東京:日の出町 折田ナナ
 
東京:八王寺市 藤田イツ子

(新聞「農民」2019.8.5付)
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2019年8月

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