「農民」記事データベース20190708-1367-15

人間牧場

北軽井沢(群馬)にチーズ工房オープン

山村 聡さん(33)
(農民連青年部副部長)


品質と知名度も上げて
地域の新しい特産品に

画像  浅間山の麓、北軽井沢の「人間牧場」(群馬県長野原町)に新しくチーズ工房がオープンしました。作ったのは農民連青年部副部長の山村聡さん(33)です。

 人間牧場は山村さんの曽祖父の米田富さんが開きました。

 北軽井沢は戦後の満州引揚者の入植地です。浅間山の北斜面、標高1000メートルから1200メートル、遅霜早霜があり、火山灰土のやせた土地ですから満州の方が楽だったと初代達は言ったそうです。

 「牧場の名前は50年前に曽祖父がつけました。苦労して酪農を営む中で、放牧地で自由に野草を食(は)む牛達を見て、『牛を育てているつもりでいたが、本当は人間が牛に生かされていたんだな』と、名付けたそうです」と話してくれました。

画像
おしゃれな工房と山村さん

 人間牧場では、58年前にもチーズ工房がありました。「少しでも開拓女性の自由になるお金をと、曽祖父が願い、婦人たちと設立しましたが、当時チーズは『牛乳が腐っている』と販売につながらず、途中で断念しました」と経緯を語ります。そして閉鎖から48年目の今年、ひ孫の山村さんがチーズ工房を再開しました。「北軽井沢は酪農が盛んですが、チーズ工房はないので新しい地域の特産になれば」と意気込み、ニュージーランドや北海道、山形などで研修を重ねてきました。

画像
牧場の仕事の合間をぬってチーズを仕込みます

 「まずはチーズの品質と、知名度を上げていきたい。曽祖父が断念したチーズ工房を成功させて、牛も、訪れてくれる方達も、もちろん自分達も幸せで楽しい牧場でありたいですね」と笑います。

 チーズ工房の他、管理釣り場「源流釣り」も楽しめます。チーズの種類は、モッツァレラ、カマンベール(ハードタイプ・セミハードタイプ・ウォッシュタイプ)、チェダー、ゴーダなど。

 問い合わせ先 北軽井沢 人間牧場(群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990―807)
 電話 0279(84)2085 FAX 0279(84)2085 Eメール koz3tppro@gmail.com

(新聞「農民」2019.7.8付)
ライン

2019年7月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2019, 農民運動全国連合会