「農民」記事データベース20190225-1349-10

旬の味


 今冬は雪も寒さもたいしたことがないと思っていたら、立春も過ぎたこの時期にマイナス27・6度と記録的な寒さとなった。太平洋岸の当地は、寒い年は雪が少ないことが多いが油断できない。昨年は冷夏で作物の出来は悪く、牛のエサである牧草やデントコーンは不作、今年は?▼昨年暮れにはTPP11、今月からは日欧EPAの発効により牛肉輸入の急増、ワインやチーズの特売がニュースを賑わせはじめた。予想はしていたこととはいえ関係者には動揺が広がり始めている▼ここ数年、酪農畜産は乳価の引き上げ、個体価格の高値安定で経営がやっと軌道に乗ってきた矢先だけに不安要素。貿易自由化対策として打ち出された「クラスター事業」や高い補助率の施設整備事業等にも関わらずコストダウンにつながっていない▼コスト上昇に新たな助成措置という声もでるなど、農家を大事にしない国の自由化対策の破たんの始まりか。「旬の味」も最後かと思っていたら継続のお願い。また、しばらくのお付き合いを。

(イ)

(新聞「農民」2019.2.25付)
ライン

2019年2月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2019, 農民運動全国連合会