おせち料理の自給率は?
大半が外国産食材
あけましておめでとうございます。 |
市販のおせち料理は半分以上が外国産 |
既製品でもバラ売りのものは産地確認がしやすいですが、カタログで買うおせちセットはそれも難しいですよね。カタログに個別の産地は記載されていないですし、ウェブサイトを探してもなかなか見つかりません。
結果は、4商品中、主な原材料が国産である品目が最も多かったもので37品目中16品目(43・2%)、最も少ないものでは34品目中11品目(32・4%)というものでした。
定番メニューに限定すると、4商品全てで国産原料だったのは紅白なます、黒豆、いくら醤油漬けのみでした。逆に数の子、紅白かまぼこ、筍(たけのこ)、椎茸(しいたけ)、蓮根は全て輸入原料でした。
実は昨年もほぼ同じ商品で原材料の原産地の問い合わせを行ったのですが、その時は国産原材料の品目が最も多かった商品で42品目中24品目(57%)、他の商品も4割以上の品目で国産原材料でした(この時は伊達巻の原料の卵黄、魚肉とも全商品が国産原料でした)。
昨年問い合わせたときも「和風おせち」と銘打っている割に国産原料使用率が低いなと思ったのですが、理由はよくわからないものの、去年と比べて今年の商品ではそれがさらに下がっていることがわかりました。
また、多品目で構成されているおせち料理は日本の食文化の縮図とも言えるのではないでしょうか。日本の食料自給率は年々低下しており、2017年の自給率はカロリーベースで38%になっています。
安倍内閣は、TPP(環太平洋連携協定)11、日欧EPA(経済連携協定)、そして日米FTA(自由貿易協定)を推進するなど、食料自給率のさらなる引き下げへと暴走しています。
小規模・家族農業を後押しし、担い手を広げて、自給率を上げることが求められています。
実は2017年9月から加工食品の原料原産地などの表示義務が厳しくなったのですが、2022年3月までは猶予期間になっており、私たちが店頭で新しい原料原産地表記を目にするようになるのはもう少し先になるかもしれません。
私は、私たち消費者が小売店やメーカーに原料原産地表記の早期実施を求めることで、国産品の利用を促進できるのではないでしょうか。
東京都荒川区 為我井雅子 |
[2019年1月]
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