「農民」記事データベース20181210-1339-12

旬の味


 9月初めの早い初霜、10月は暖かく、11月に入りやっとマイナス10度以下に下がる日もあったが暖かい初冬。この時期にコブシの蕾(つぼみ)が膨らんできた。今の酪農情勢に似ていてこの後起きる事態を考えると複雑だ▼年内にもTPP11、日欧EPAの発効も。更に追い打ちをかけるアメリカとの「FTA」は、酪農・畜産に大きなダメージとなるのは必至。国は、農業の国内開放を進める一方で「競争力強化」と酪農家の規模拡大支援、数億円から10億円に迫る事業が盛んだ。生乳生産が伸びている北海道だが負債も大きくなっている。もちろんコスト上昇前提で▼一方、堅実な経営の小規模経営農家(と言っても当地では300トン前後ですが)の離農も減らない。酪農家の施設の老朽化が進み、負債を抱えて投資するにも規模拡大前提の補助事業を諦め、離農を選択する農家も少なくない▼冬本番を迎え、牛たちの姿は放牧地に見ることはできなくなり、まもなく凍土の大地も雪原に変わりじっと春を待つ。

(イ)

(新聞「農民」2018.12.10付)
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2018年12月

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