旬の味
収穫の秋到来。棚田のオーナー達が続々と訪れ、稲刈り作業に汗を流していった。稲刈り体験をするために埼玉から来て下さった障害者施設の方達は、がんばって2枚の田んぼのハセがけを終えた▼里山の稲刈りの風景も年々変わり、わが家は自然乾燥のハセがけが多いが、コンバイン使用が多くなってきた。特に原発事故があり、放射能汚染が危惧され、風味が増す自然のなかでの乾燥は敬遠された。福島県は、事故から8年目の今年も米の全袋検査を実施している▼秋に体験ツアーで来て下さる人達には、米の検査場も見学していただき、現在も続いている復興の取り組みから“原発”の存在を考えてもらっている。先日、帰還困難地区の浪江の女性達がわが家の民宿で久しぶりの会合をもち、近況報告に笑いが起こり、楽しくにぎやかだった▼しかし、話の内容は深刻。牛を何十頭も置いていかなければならなかった心境はいかほどかと考えると胸が痛い。それでも彼女たちの前向きの姿にたくさんの元気をもらった。 (ま)
(新聞「農民」2018.11.5付)
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[2018年11月]
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