愛知、長野から被害訴え
台風24号も早急に対応を
=農水省交渉=
農民連本部は10月19日、台風24の被害対策を求め農水省交渉を行いました。愛知と長野の被災地からも参加し、被害の現状を訴えました。
交渉ではビニールハウスの倒壊やガラス温室の破損被害などに対し、7月の西日本豪雨や台風21号と同様に、撤去費の全額補助、建て替え費用の9割水準の補助を早急に打ち出すことや、塩害被害に対し、植え替え等の費用への助成、被災者の既往債務の返済猶予などの支援を求めました。
菊池敏郎常任委員(長野県原村)は地元の強風被害について、「新規就農の若い花き農家や、特産のセロリ農家がビニールハウスが飛ばされる被害を受けており、支援をしてほしい」と訴えました。
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現状を訴える長野の菊地さん(左) |
愛知県の豊橋農民組合からは福井孝夫さんが参加。破損したガラスハウスの破片が隣の農地にちらばり補償問題になっているケースや、「イチゴやナスの苗が入手できず、植え替えも困難な状態」など豊橋市の深刻な被害を訴えました。
また、愛知農民連・アツミ産直センターの本多正一事務局長も参加。福井さんとともに塩害にあったブロッコリーやキャベツの写真を示し、支援を要請しました。
農水省はハウスや露地野菜の被害に対し、7月豪雨や北海道地震同様の支援ができるかどうか、被害状況の把握の最中だとし、支援策については明言しませんでした。債務については償還猶予など配慮を求める通知を10月3日付で出したと答えました。
長野県では同じ地域に台風21号と24号の被災者が混在しており「一方は救済されて、一方は何も支援がないということがあってはならない。ぜひとも支援策の実施を」と笹渡会長から重ねて訴え、「農家が再建意欲を失わないためにも、10月中に支援策の方針を出してほしい」と要望しました。
(新聞「農民」2018.11.5付)
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