「農民」記事データベース20180924-1328-04

長野・栄村の3000万人署名運動

目標500人達成!今は800人に挑戦中

寄稿
長野・栄村農民組合 杉浦恵子さん

関連/安倍改憲阻止へ熱い決意


村内くまなく軽トラデモ100キロ
毎月19日役場横スタンディング

 長野県栄村では3000万人署名を集め、集約する母体は「戦争反対・憲法守る栄村実行委員会」です。設立は2015年7月14日。会長は高橋彦芳氏(元村長)です。

 今回の3000万人署名もこの実行委員会で推進していくことを確認し、500人分を目標にとりくみ、4月末に520人分を達成しました。この署名は少数の人ががんばって集めたというより、多くの村民が参加して積み上げてきたものです。

 設立のきっかけは、安倍内閣の暴走が目に余る状況で、「戦争法」成立にむけて加速しており、危機感を募らせていたときでした。栄村村内で様々な団体が反対の運動をしていましたが、各団体が一つになって行動できることは共闘していこうと、この実行委員会がつくられました。参加団体は農民組合、新日本婦人の会、九条の会、共産党の4団体です。

 取り組んでいるのは軽トラデモ、毎月19日のスタンディング、署名行動などです。九条の会主催の講演会や研修視察旅行にも参加を呼びかけています。

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栄村で行われた軽トラデモ=2015年7月26日

 戦争反対のアピール行動で栄村の人々に訴えていくには、どんな行動がよいか……人口1900人弱、33集落が点在する広い村での効果的な行動は何か…。

 農民連が以前とりくんだ軽トラックによるデモ行進がよいと決まり、1回目は15年7月26日に半日かけて、28台の軽トラが秋山郷を除く地域を回りました。

 第2回は17年10月29日に終日かけて、秋山郷を回るため道路事情を考え、13台で全村100キロメートルを走行する軽トラデモを実施しました。

 毎月19日に役場横の国道117号でスタンディングを実施しています。

 毎回十数人(最高33人)が、のぼり旗やポスターを掲げ、30分間のアピールを継続しています。手を振る車は確実に増え、手応えを感じています。

 目標達成後も少しずつ増やし、現在600人分を超えています。訪ね切れていない地域や家庭もあるので引き続き、800人分を目標に訴えていきたいです。


3000万人署名 必ずやりきろう

安倍改憲阻止へ熱い決意

 安倍政権による憲法9条の改憲を阻止しようと始まった「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名(3000万人署名)」のスタートから1年を迎え、「さらに輪を広げ、なんとしても3000万人の目標をやり遂げよう」と、9月5日、署名の呼びかけ団体である「安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会」が集会を開きました。会場は400人の参加者でいっぱい。熱気あふれる集会となりました。

 市民アクション共同代表の高田健さんが、主催者を代表してあいさつし、「これだけの大きさの署名活動は、歴史的なこと。市民と多くの野党が協力して、安倍改憲を絶対にくいとめようという強い決意で運動してきた。次期国会でも改憲発議をさせないよう、3000万人の目標を集めきろう」と訴えました。

「市民連合」の呼びかけ人で上智大学教授の中野晃一さんが、「安倍9条改憲と臨時国会の課題」をテーマに講演。つづいて各地のとりくみが報告されました。

 地域マップを作って戸別訪問し、目標達成後もさらに署名が広がっているという長野県のとりくみ、夕方の駅頭でさまざまなプラカードを活用して街頭宣伝しているという東京・世田谷のグループ(写真)、街なかで「歌う」ことで平和への思いを伝えているキリスト教のシスターの皆さんなど、そのとりくみはどれもユニークで多種多彩。

 まとめに立った9条の会の小森陽一東京大学教授は、「こうした創意工夫にあふれた働きかけをもっと増やして、重層的に署名の輪を広げていこう」と呼びかけました。

(新聞「農民」2018.9.24付)
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2018年9月

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