「農民」記事データベース20180910-1326-07

第64回日本母親大会in高知

子ども達に憲法9条を


農林漁業の力でくらし豊かに

 自由民権運動、そして女性参政権運動の発祥の地でもある高知県で8月25、26の両日、第64回日本母親大会が高知市で開催されました。直前の台風上陸にも関わらず、全国からのべ8300人が参加しました。

 1日目の全体会では、尾武ウ直高知県知事、岡武ス也高知市長がそろってあいさつ。一橋大学名誉教授の渡辺治さんが記念講演し、「市民と野党の共闘をもっと大きく、強くして、安倍改憲を止めよう。3000万人署名を必ず成功させよう」と力強く呼びかけました。

 各地の女性たちの運動を交流する「今日の運動」のコーナーには、農民連女性部も登壇。「今こそ『家族農業の10年』を成功させ、農林水産業を発展させましょう」と、元気にアピールしました。

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率直な発言に、会場に笑い声が

 若者が農業で暮らせる政治に

 2日目は分科会。「地域を農業・林業・漁業の力でよみがえらせよう」をテーマにした分科会には、240人が参加しました。愛媛食健連会長で九州大学名誉教授の村田武さんをコーディネーターに迎え、JA全中およびJA高知の女性組織協議会会長の川井由紀さん、林業家の平井和子さん、高知県漁業協同組合女性部協議会の濱野洋子さんの3人がパネリストを務めました。

 川井さんは、「日本の農業と地域を守っているのは家族農業」と述べ、お米の需要拡大や食育の取り組みを報告。平井さんは、小規模林業をしたいと林業家になった自身の道のりを紹介し、「金銭的なことだけでなく“暮らし”を豊かにしなければ、その地域に住み続けられない。それが中山間地の活性化にもつながっていくのでは」と語りました。

 濱野さんは魚価が低迷する中で「すり身天ぷら」や「魚(ギョ)ロッケ」などの水産加工に取り組み、収入確保と地域の雇用の場にもなっている様子を報告。村田さんは、世界的にも小規模・家族農業が再評価されていることを紹介し、まったく逆行する安倍政権の農業・食料政策を批判しました。

 会場からは、「農業はすばらしい仕事。でも高齢化し、すごく危機感を感じている」(高知)、「みかん農家に嫁いで40年。3人の子どもは巣立っていったが、今あらためて後継者がほしいと思う。税金の使い方をあらためて、食料は自国でつくる、そして若者が農業で暮らせる、そんな政治に変えていきたい」(愛媛)といった率直な発言が相次ぎました。


農村のお母さん交流会

 1日目の夜には「農村のお母さん交流会」が開かれ約70人が参加。原発事故後の避難生活(福島)や、西日本豪雨被害の被害と復旧の奮闘(愛媛、山口)などがいきいきと交流されました。地元、高知の土佐文旦産直センターの皆さんが「しばてん踊り」を披露すると、盛り上がりも最高潮に。

 農民連女性部部長の沖津由子さんが「仲間をもっともっと増やして、来年2月の30回総会を必ず成功させましょう」と呼びかけると、女性たちも大きな拍手で応えました。

(新聞「農民」2018.9.10付)
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2018年9月

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