「農民」記事データベース20180903-1325-11

旬の味


 “暑い、暑い”を連発した夏にようやく終止符、今では朝晩、肌寒さを感じるくらいの気温だ。雨が降ればカエルが騒ぎ出し、夜ともなると虫たちが鳴いて競い出し、空は一面の星空となる▼この夏一番活躍したのはホタルかな? 民宿のお客様にホタル鑑賞をお勧めして案内すると“生まれて初めて見た”と感動される方が多い。地元の小学4年生が親子行事としてホタル見学に来て、子ども達の歓声が里山の暗闇の中に響き渡った▼その後も4年生は、ビオトープに生きもの調査に来て、裸足ではしゃぎ回っていた。震災前、田んぼの先生として米作りを指導していた夫にとって、子ども達が田んぼで躍動する姿は感無量に違いない▼震災、原発事故は、野良をかけ回って遊ぶ子ども達の行動を著しく制限した。姿を見ることも、声を聞くこともなく、里山の過疎化に拍車をかけ、鳥獣被害が拡大している。それでも農業体験で汗を流し、お米も野菜もおいしい!!と、感想を寄せるお客様に励まされ、今日も笑顔で!と思う。

(ま)

(新聞「農民」2018.9.3付)
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2018年9月

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