「農民」記事データベース20180903-1325-06

分析センターだより

大豆の除草剤
ラウンドアップのプレハーベスト


雑草駆除や収穫作業の
軽減などのメリットはあるが…

 最近、大豆について除草剤ラウンドアップのプレハーベスト散布の実態を知りたい、という消費者からの相談が複数届いています。

 大豆のラウンドアップによるプレハーベストというのは、落葉終期から収穫14日前までにラウンドアップを直接大豆に散布する使用方法を指します。これは、コンバインの邪魔になる雑草を、収穫前に抜き取る面倒な作業を軽減できることを狙ったものです。2013年1月30日に、適用拡大されたことで、日本でも行われるようになりました。

 また、提供を受けた情報によれば、この散布方法を行うと、表向きの厄介な雑草が駆除できるメリットだけでなく、実は、大豆の枯れ上がりが良くなり、収穫作業と乾燥にもプラスの効果が得られるのだそう。

 農家にとっては作業性を向上させるものですが、消費者としては、収穫直前の使用は、グリホサートの残留量が高くなる可能性があり、心配になるようです。

残留量高く消費者には心配

 アメリカでは
 発がん性認める

 8月10日には、アメリカのサンフランシスコで争われていた裁判で、ラウンドアップに発がん性があることが認められ、製造メーカーは、原告男性に約330億円を賠償するように命令が下ったニュースもあり、関心が高まっているようです。

 みなさんの周りで栽培されている大豆で、プレハーベストが実施されている産地などがあれば情報をお寄せください。また、そうした大豆の入手が可能であれば、分析センターあてにお送りください。

 高速液体クロマトグラフ質量分析計を使用して、どの程度の残留が起きるかなどを調査していきたいと考えています。

(新聞「農民」2018.9.3付)
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2018年9月

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