農のこころ丸山美沙夫
正座せる牛の咀嚼や雲の峰 間中恵美子 句集「雛の部屋」から。この句集には〈雲の峰牛ゆるやかに移動せり〉などもあり、牧場の景がゆったりと感じられる。前足をきちんと揃えて座り込み、一度飲み込んだ草を口中に戻し、噛み直している反芻の情景がのどかに伝わる。だが、絶妙に詠んだ「咀嚼」には、牧牛と畜産農家の厳しい現実もちらり感じさせる。
(新聞「農民」2018.6.25付)
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[2018年6月]
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