「農民」記事データベース20180618-1315-20

旬の味


 友人の誘いで沖縄県本部(もとぶ)半島の北部、今帰仁(なきじん)村まで出かけた。名護市街を通り越して右手に大小の岩の島々のある海岸線を通り過ぎた。しばらくして友人の軽トラックが待っていて、海岸線から山林の中へと進入した▼石垣もブロック塀もない。周囲の山林と連なるように生け垣がある。赤瓦の家の前庭は細かい砂利が敷き詰められて車なら10台も止められる広さだ▼家に入るよう促され、96歳の親父さんと対面した。なんと和歌山マスターズ陸上の幅跳びの種目で優勝したと紹介された。「素晴らしい」と申し上げると「ふらーどぅやる」と笑っておられる。訳すると「アホ」ということだ▼近くの漁師からもらったという魚は焼き魚、魚汁、そして珍しいのは冷たいダシ汁にタコや魚のさしみを入れたような、初めていただく料理でごちそうになった。近所の山羊小屋ではかわいい山羊を見て、ヤンバル(山原)の原生林の森を散策した。友人の気遣いに感謝しつつ桃源郷を後にした。

(牧)

(新聞「農民」2018.6.18付)
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2018年6月

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