「農民」記事データベース20180604-1313-09

旬の味


 やまぼうしの花が咲き、バラも色とりどりに咲き乱れ、清々しい初夏の風が気持ちよい季節になった。千葉の房総丘陵もイノシシ、シカなど野生動物による農作物被害が増え続けている。耕作放棄地が年々増えるなかで、野生動物たちによい住環境を提供しているのかもしれない▼今話題のジビエ料理だが、狩猟者の数が激減しているのに加え、その後のさばきが大変だ。調理次第でおいしい食材になるが、増えすぎた野生動物は危険な生き物になってしまう。飼いきれなくなったペットを放す、もうけのために輸入した外来種が多くの被害を生み出している▼イノシシを飼っているわが家。生産した猪豚(いのぶた)の加工をお願いし、仲間とおいしい食肉を堪能しているが、被害に苦しんでいる農家にとってはなんとも言えない「嫌な養豚家」なのかもしれない▼戦前、ジビエは貴重なタンパク源だった。いま、公文書改ざん、隠ぺいで自由の抑圧された戦前に戻そうとの企み。平和憲法を守る私たちはこの策動を許してはならない。

(Y)

(新聞「農民」2018.6.4付)
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2018年6月

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