「農民」記事データベース20180319-1303-02

奈良県農民連北和センター加工所
「里山弁当」に

近畿農政局長賞を受賞


食べたい弁当作りが原点
女性の力強さを高く評価

 奈良県農民連北和センターの農事組合法人「みんなで」の加工所「農家のくらし“ほくわ”」の「里山弁当」が、地産地消等優良活動で表彰され、農水省の近畿農政局長賞を受賞しました。

 加工所を作ったのは2011年。高齢になってもでき、自分たちの野菜も無駄なく売れる、そしてなにより自分たちが食べたくなるような、本物の地産地消のお弁当を作ってみたい、という女性たちの願いからでした。

 値段も1食380円から高くても800円と抑えて作っています。高齢者や子どもたち、そして低賃金で働く若い労働者たちなど、生活弱者にこそ「本当の地産地消」のものを届けたいと思っているからです。

 野菜、米はすべて組合員さんの育てたものを使い、生産者や産地などを明記したお品書きを必ず付けています。スタッフも若い人が増えて、世代継承もできています。

 2月8日には、京都市のホテル、京都ガーデンパレスで行われた表彰式に出席しました。

 立地条件を生かした優良活動や消費者とのつながりを大切にした給食等メニューコンテスト、受賞者は各4組。「ほくわ」から表彰台には大西久仁子さん、事例発表には森口いち代さんが上がりました。

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賞状を手に笑顔の大西さん(右)と森口さん

 発表はどれも興味深く、コメンテーター・中村貴子さんの講評では、買いたい・食べたいお弁当作りが原点、消費者の方々の笑顔が力となる女性たちの力強さに高評価をいただきました。

 同時開催の食育シンポジウムでは東京農業大学名誉教授・小泉武夫さんの基調講演「地産地消と農家所得倍増論」をテーマに民族遺伝子に沿った和食生活の大切さや免疫力を上げる醗酵食のすごさ、そして地産地消率を上げるには愛情を持ったリーダーを作ることなどを教わりました。

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里山弁当

 国民・農家・組合員への愛……。私たち農民連との思いが重なる講演会でした。小さいときの体験は一生もの。野菜のすごさ・おいしさ・大切さを教える食育、私たちおとなが子どもたちに伝えていきたいと思います。

(奈良県農民連北和センター 中島裕子)

(新聞「農民」2018.3.19付)
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2018年3月

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