農家と消費者が連携し
種子を守ろう
第20回大豆畑トラスト全国交流集会
第20回大豆畑トラスト運動全国交流会が2月16日、都内で開かれ、生産者や消費者、市民ら約120人が集まりました。主催は、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンで、今回のテーマは「種(たね)はみんなのもの!」。
お昼は、大豆ボール、おからサラダ、五目煮など大豆づくしの料理をはじめ、おからドーナツ、豆腐チョコブラウニー、大豆クッキーなどの大豆たっぷりのデザートで空腹を満たしました。
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大豆料理に舌鼓をうつ参加者 |
種子は人生をつくるもの
交流会では冒頭、キャンペーンの小野南海子さんが「大豆畑トラスト運動も20年を迎えました。いま主要農作物種子法が廃止になるなど、改めて種の問題を考えることが重要になっています」と開会あいさつ。
種の保存運動に取り組む「シーズ・オブ・ライフ」のジョン・ムーアさん(アイルランド出身、高知県仁淀川町在住)が講演。自然の中で、自然と向き合い、農業を実践するなかで、種子の大切さを実感し、「種子は人生をつくるもの。本物を探しましょう」と呼びかけました。
キャンペーンの天笠啓祐代表が「遺伝子組み換え食品と種子」のテーマで講演。多国籍企業による種子支配が進むなかで、食料支配がもたらされ、遺伝子組み換え作物もその手段として広がってきたことを解明しました。
最後に、種子を企業の手から取り戻し、農業と市民の健康を守るために、大豆畑トラスト運動のように、農家と消費者がつながる重要性を強調しました。
大豆栽培の苦労が口々に
産地からの報告では、大豆栽培の苦労が口々に語られました。
千葉・みやもと山「みそみそハウスの会」の斉藤超さん(匝瑳市)は、「太陽光発電と一緒に耕作放棄地を活用して農業をしている。年々収穫量が減っている。地元大豆を使って、地域のしょう油・みそ店と連携していきたい」と話しました。
福井県越前市の「マルカワみそ」、河崎宏さんは、「大豆が収穫しにくい気候になってきた。雑草の種類も変わってきている」と述べました。
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マルカワみその河崎さん |
山形県新庄大豆畑トラストの今田多一さんは、「65歳から70歳が農業の主力。企業参入が心配。種をまいて収穫し、農産物を販売し食べてもらってはじめて農業が成り立つ。トラスト運動はこれからも大事」と期待を語りました。
(新聞「農民」2018.3.5付)
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