旬の味
晩秋の趣のある阿武隈の山々を眺めながらの大豆収穫体験ツアーに、都会から11人が参加した。午前中に心地よい汗をかきながら作業し、お昼は真っ赤なリンゴが実っている畑でのバーベキューと餅つき▼さらに味わってもらいたいのは、昨年収穫した大豆でつくった納豆と豆腐。豆本来の甘さと香りでわが家の民宿には欠かせない食材だ。そこに手づくりのみそでのおもてなしと、質素だけど日本人の食の原点を提供している▼先日都会から来たお客様は、定年退職を機に震災の被災地を自分の目で見たいと、岩手、宮城、福島と南下してきた。テレビのないわが民宿にびっくりし、“一晩語りませんか”の誘いに不安な様子▼でも夕食をご一緒させていただいて話が弾み、さらに元気に仕事をしている80歳のおばあちゃんにびっくりし、笑いながら食卓を囲んだのは何年ぶりだろうと感想を述べた。私の名刺には、“食から笑顔発信”とあるけれど、この里山で食料を生産しながら、取り立ての食材でおもてなししている。 (ま)
(新聞「農民」2017.11.27付)
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[2017年11月]
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