「農民」記事データベース20171023-1284-06

農のこころ

丸山美沙夫


 滓稲火(いなしび)や郷の息吐く田の仕舞

                 丸山美沙夫

 一面の稲田が刈取られると情景は一変する。昔から田仕舞の風物詩でもあった、脱穀した後の稲藁屑を燃やす煙が立つ。「稲滓火」という季語の美しい原風景を残す。今はコンバインで、稲藁も刻まれて田面に散らす。そこに火を放ち燃やす情景が多く見られる。趣の変化はあるが、その煙は田仕舞の郷の吐息である。

(新聞「農民」2017.10.23付)
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2017年10月

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