福島県農民連
吉野復興大臣に直接要請
農民連 実測で土壌測定を
大臣 測ることは大切
9月20日に福島市の復興庁福島復興局で、吉野正芳復興大臣と福島県農民連との直接対談が実現しました。4月28日に国会で山本太郎参院議員(自由党)の質問に答えるかたちで「ご指摘のみなさん(県農民連)と一度会って話を聞きたい」との答弁がようやく実り要請行動となりました。
県農民連の根本敬会長は、(1)航空モニタリングだけでなく田畑1筆ごとの汚染マップの作成(2)1平方メートルあたり4万ベクレルを超える農地での農家の健康診断や傷病発症時の治療費無料化、汚染農地への賠償措置(3)農地汚染防止関連法から放射性物質除外規定を削除し法整備を進める――などの要請書を提出し意見交換をしました。
大臣は「霞ヶ関でいま福島フェアをやっているがパンフレットの配布にとどまり効果が現れていない」と話しました。
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吉野復興相(左)に要請書を手渡す根本会長 |
県北農民連の服部崇事務局長は子どもたちの農業体験の受け入れができない果樹農家の現状を報告。大臣からの「除染はしていないのですか」との質問に対し、希望農家には盛り土をするが土は流れると説明。「土壌測定は2分でできます」と農民連で使用している土壌測定器での測定結果を説明し、航空モニタリングとの数値の違いを説明しました。大臣は「ああやっぱり違うのか、測ることは大切だ」と話しました。また、福島大学特任准教授の石井秀樹氏が福島大学での取り組みを報告しました。
20分という限られた時間でしたが「大臣と話すという長年のわれわれの要求が叶った、風穴はあいた」「農民連以外の新しいネットワークとつながりや連携を強め運動を広げていくことが大事だ」と参加者から感想が出されました。山本議員と岩渕友参院議員(共産党)も同席し、意見を述べました。
(福島・安達地方農民連 野地友子)
(新聞「農民」2017.10.2付)
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