「農民」記事データベース20170828-1276-02

核兵器禁止条約を歓迎

国際署名を広げ
核廃絶の実現を

2017原水爆禁止世界大会・長崎


青年のひろば
被爆の実相聞き広げよう

 核兵器を禁止する画期的な条約が国連総会で採択された中で迎えた2017原水爆禁止世界大会長崎が8月7〜9日の3日間にわたって行われました。7日の開会総会には6000人が参加し、核兵器のない平和で公正な世界実現への決意を固めました。

 開会総会では新日本婦人の会の笠井貴美代会長が「禁止条約を大会の名において歓迎する。禁止から完全廃絶のために、大会の成功へみなさんの積極的な参加を」と呼びかけるなど、歓迎の声があふれました。

 中満泉国連軍縮問題担当上級代表も参加しました。中満さんは「核兵器を否定し、国際法として明文化したことに核心がある。今こそすべての国々が対話を促進し、共通の理想のために立ち上がる必要がある。国連は核兵器のない社会実現のためにより一層の努力をする決意です」と決意を表明しました。

 長崎市の田上富久市長も会場に駆けつけました。「今年は特別な年」と述べた田上市長は「あきらめずに手をつなぎ、行動を続けることで条約ができた。声をあげる仲間のネットワークで世界を包み、本当の意味でのセーフティーネットになるよう一緒にがんばりましょう」と呼びかけました。

 2日目はテーマごとに13の分科会と3つの集会・フォーラムが開かれました。第9分科会の青年のひろばでは、海外代表も含めて400人以上の青年が参加。10人ほどの班に分かれて、被爆者などを訪問して話を聞き、それぞれの思いを交流しました。

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高校生など若い参加者からも多くの決意が語られました

 条約発効のためあらゆる努力を

 9日の閉会総会では7000人が参加し、各地域の参加者から大会の感想や決意が語られました。

 長崎の被爆者、松谷英子さん(75)は自らの被爆体験を語り「原爆は72年間私たちを苦しめ続けています。核兵器は悪魔の兵器。1発たりとも地球上に存在してはならない。長崎は永遠に最後の被爆地でなくてはならない。署名を広げ核兵器廃絶を実現しましょう。私たち被爆者に残された時間は少ないですが、力の限りがんばります。ノーモア、ヒバクシャ!」と訴えました。

 また核兵器禁止条約交渉会議のエレン・ホワイト議長からメッセージが寄せられました。ホワイト議長は「条約を発効させるためにあらゆる努力が必要です。私や私の母国、コスタリカの決意が揺らぐことはありません。みなさんの努力が実を結ぶことを期待します」と期待を寄せ、大きな拍手が起こりました。

(新聞「農民」2017.8.28付)
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2017年8月

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