日本で唯一の
ザーネン種限定
子ヤギ市場
「みたぼら農園」経営
伊豆より夏さん
第68回下伊那子山羊市場
長野県飯田市 三尋山集畜場
長野県下伊那郡で両親と養鶏・和牛繁殖農家をしています、伊豆より夏(28)と言います。地元で開催されたヤギ市場について紹介します。
7月6日、長野県飯田市大瀬木の三尋石(みひろいし)集畜場で「第68回下伊那子山羊市場」が開催されました。この市場は日本で唯一、血統登録された純粋な日本ザーネン種のみを扱う子ヤギ市場です。今年は61頭が出品され、北は北海道、南は大分から集まった購買者に落札され、全国へ旅立ってゆきました。私の家からは雄と雌の双子を出品し、雄は岩手、雌は京都のヤギ乳生産者の方にお買い上げいただきました。
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伊豆さんの出品した子ヤギが2頭とも「優良賞」を受賞 |
長野県内でのヤギの飼育頭数は1957年のピーク時6万710頭を記録したものの、2013年のデータでは630頭と100分の1まで減少し、昔はどの農家にもいたごく普通の家畜から、めったに見ることのない希少な動物になりつつあります。県外を見てもこの傾向は変わらず、全国総飼育頭数は1万9454頭まで減少しています。
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セリの様子 |
ヤギ乳に、雑草対策に
ヤギ人気復活で子ヤギ値上がり中
ただ近年は、アレルゲンの違いから牛乳アレルギーの人でも摂取できる乳製品として、またチーズなどの加工品としてもヤギ乳に注目が集まっています。ほかにも河川敷や空き地の雑草対策やペットとしての人気も高まり、これまでヤギとはかかわりのなかった若い層がヤギ市場に足を運ぶようになってきていると感じます。今回の市場の平均価格は雄雌ともに前年度比3万円ほど値上がりし、昨今のヤギ人気を裏付ける結果となりました。出荷頭数も前年から23頭増え、この傾向は今後も続くと思われます。
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セリの順番を待つ子ヤギたち |
若い生産者増で活気ある市場に
畜産市場でのヤギの置かれた立ち位置は変わりましたが、これからも農村にヤギのいる風景が消えてしまわないように、若い生産者が増え、このヤギ市場がもっと活気を持って開催されることを願わずにいられません。
(新聞「農民」2017.7.31付)
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